あなたはどんな人間ですか?
アイデンティティーとは
もしあなたが「どんな人間ですか?」と質問されたら、どう答えますか?
自分の性格をすぐに言える人も中にはいるかもしれませんが、正直、どう答えていいのか戸惑ってしまう人も多いのではないでしょうか。
実はこの質問で、あなたが自分のアイデンティティー(自分らしさや個性など)をどの程度理解しているかをチェックできます。もしあなたが「私は〜の人間です」と答えられれば、自分のアイデンティティーについて概ね理解していると言っていいでしょう。
でも、仮に「私は〜の人間です」と答えられたとしても、答えは常に一つとは限りません。なぜなら、私たちは社会の中でいろんな役割を担って生活をしているからです。それはつまり、いろんなアイデンティティーを持っているということでもあります。
社会と自分のアイデンティティー
例えば、家族の中での役割(母親、父親、子供など)や職場(課長、社長、社員)、そしてこれ以外にも、国籍、肌の色、言語、髪型、洋服、政治など、アイデンティティーを象徴するものはたくさんあります。ただ、気をつけたいのは、自分自身で思っているアイデンティティーと、周りから思われているアイデンティティーにはギャップが生じることがあるということです。
例えば、自分では正義感が強く、優しい性格だと思っていても、周りからはそう見られていない場合、どっちが本当のアイデンティティーなのかわからないですよね。その人からすれば、本当の自分を信じてもらえずに、悲しくなると思います。まるで、犯人ではないのに、すでに犯人扱いされてしまい、社会から冷たい目を向けられている人のようです。
つまり、アイデンティティーとは、自分だけではなく、社会によっても形成され、時には、本当の自分とは異なるアイデンティティーを作られてしまう危険があるということです。それだけ影響力があるんです。
政治や企業にもアイデンティティーがある?
最近、ニュースを騒がせているアメリカのトランプ大統領ですが、彼が「ユニーク」な性格の持ち主だということは皆さんも感じているかもしれません。ただ、彼個人(私人)としての言動が、アメリカ大統領という政治のアイデンティティーにどのように影響を及ぼしているでしょうか?
例えば、オバマ前大統領の時にはアメリカ政治について良いイメージを持っていた人が、トランプ大統領が就任してから、悪いイメージに変わったとしたら・・・。
また、Facebookによる個人情報流失の問題でも、メディアが一斉に取り上げ、株価が下落し、メディアに謝罪広告を掲載し、国会に証言を求められたりと、世の中の人のFacebookへの見方が変わった結果、アイデンティティーが大きく変化しました。
大切なことは、政治家や企業も、自分たちの言っていること(政治信念、企業理念など)とやっていること(つまり行動)が同じでなければ、異なるアイデンティティーとして認識されてしまい、人々から信頼されなくなってしまいます。
「型」に入るな、自分の「型」を貫け
例えば、なぜ学校の授業では、国語、数学などが中心で、体育、音楽、芸術などは逆にすくないのか。生徒全員が同じ職業につくわけでもなければ、体育、音楽、芸術などの才能がある生徒は、その才能に気づかない可能性も大いにあります。
また、高校を卒業した後、多くの人がすぐに大学に行く傾向(文化)もとても不思議です。心の底から19歳で大学に行きたいと本当に思っているのであれば何も言えませんが、例えば、「大学入学が遅れると就職に不利だから」「みんなが行くから」などという理由で、しっかり考えずに、流されるままに、大学に入学しているとしたら…。
これ以外にも、国籍(二重国籍、年金)、年齢(就職時の年齢制限)、性別(男女格差、LGBT)などに関するいろいろなルールが、一人ひとりを生きづらくしていると思います。一人ひとりを「型」にはめるのではなく、「型」を広げていくことが大切ですね。
NORIの結論
あなたという人間はこの世で一人しかいません。だから、自分のアイデンティティーをしっかり貫きましょう。そして、社会が求めるアイデンティティーではなく(つまり「型」にはまる生き方ではなく)、自分のアイデンティティーを認めてくれる(受け入れてくれる)社会を創りましょう。そうしたら、一人でも多くの人が、自分らしく生きられるんだろうな〜。
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