多様性が会社の成長の鍵?
エルサルバドルで植林を体験したとき面白ことを聞いた。それは、単一の品種を同じ場所で繰り返し育てるよりも、異なる品種と交互で植えた方が、強く成長するのだという。農業では当たり前のことかもしれないが、同じものを植えた方が、収穫も楽だし、効率的だと思っていた自分にとっては少し驚きだった。でもこれは農業だけに当てはまることなのだろうか?
これを日本の会社に置き換えてみよう。会社の新入社員を「同じ品種」の種だとしよう。
実際、ほとんどが、20代前半で大学を卒業したばかりの人たちが多い。また、ほぼ日本人だけだろう。この同じような種が育っていく過程で、会社の成長は大きく左右される。もちろん、ヘッドハンティングや中途採用、人事異動などはあるが、それだけの変化で会社の成長は維持できるのだろうか?
一方で、「異なる品種」とはどんな人たちを指すのだろうか?それは、同じ新入社員でも、人とは違う生き方や経験をもっている人、つまり、既存のレールには当てはまらない人たちだ。例えば、20代後半や30代の新入社員や海外出身の人がもっといてもいいと思う。しかし、会社が設ける就職における年齢制限や国籍制限が、こうした多様な労働環境を作る機会を無くしてしまっているのが現実だ。
今後ますます、海外との人や物とのつながりが増える中で、もっと抜本的に多様な人材を確保していかないと、会社の成長は難しいのかもしれない。言葉だけではなく、既存のルールの変更や新たな文化形成が会社に求められていると思う。
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